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2026

’26nittai_#AC 稲葉光


ここ数年で、自分ができることよりも、

AIができることの方が多くなった気がしている。



最初は完全に興味本位だった。

それが今では、

日常に欠かせないツールになっている。



「成長の時間軸を早める」



これは、私のFOコーチをしていた頃から

駿太さんがずっと言っていた言葉で、

気づけば今は私が後輩に伝える側になっていた。


社会人も4年目になったけれど、

自分の成長の時間軸は

早い方なのか、遅い方なのか、正直よく分からない。



AIと比べると、余計に分からなくなる。


もしかすると、もう追いつけないのかもしれない。


「私はまだ1年目なので」

そんな言葉は、たぶんもう今の社会には通用しない。


1年でも、半年でも、3ヶ月でも、

自分が何かをできるようになることに貪欲でいたい。


毎日ひたむきに考えて、

行動し続けないといけないのだと思う。




さて。


思い返せば、もう4年も前になる入れ替え戦を、

私は昨日のことみたいに覚えている。


4年間ひたむきに取り組んだ先に待っていた景色が、

下部リーグとの入れ替え戦だったこと。


今でも後悔しているし、それでいて、

人生でこれ以上ないくらい重要な価値になっている。



私は引退してからの2年半、

成蹊大学のFOコーチをしていた。


自分が昇格をストップさせた相手なのに、

今度はその相手を自分が昇格させる側にまわる。


何とも皮肉な立場だったと思う。



コーチ1年目は、日体と成蹊を照らし合わせながら、

まるで日体が正解であるかのような言い回しで

物事を伝えていた。


心のどこかで、1部の方が良い、1部の方が上、

みたいな変な概念を持っていて、

道を正すみたいな伝え方をしていた。



でも、その色眼鏡を外して

フラットに成蹊を見てみると、


2部の上位校だからこそ

過ごせる楽しい時間もある


ということに気づいた。



というのも、

1部との入れ替え戦に数年間負け続けているだけで、

2部リーグでは

全勝に近い成績を出し続けていたからだ。


スポーツは、勝てる時間が多い方が楽しい。


だったら、2部最強という立ち位置のままでも

良いんじゃないか。



そんなふうに思う時まであった。




ただ、最後の試合を敗戦で終えるなら、

絶対に勝って引退した方が良いだろう。


と私の中で謎の思いもあった。



それはやはり、

後悔して終わってほしくなかったからだと思う。



敗戦だって、

次の物語をもっと色濃くする素敵なこと、


決して負けが悪、勝利が良 みたいな

単純な話ではない。




「2部の幸せ」の考えが変わったのは、

金子大輝(2024年 成蹊主将)を見たからだ。


絶対に1部に上がりたい、と彼はずっと言っていた。

なぜそこまで1部に昇格したいのか。


彼の気持ち強さに刺激を受けて、

「目標」というものについて考えるようになった。


冷静に考えれば、日本一になりたい、

1部に上がりたい、2部に上がりたい……

そういう目標は、どのチームも掲げている。


だから、掲げていること自体には大した差がない。

「なぜその目標を達成したいのか?」の方が、

はるかに重要だと感じている。



突き詰めていくと、勝ちたい理由なんてのは、


究極はスポーツだから、

勝負は勝ちに拘るものだから、

その方が楽しいから、


みたいな超シンプルな理由に辿り着く。



でも、それだけで人は夢中になれるだろうか。



勝つ意味は何か。


勝ちたい理由
、

その大学でしか達成できないことは何か。


一見ラクロスとはかけ離れて見えるこの問いが、

実はラクロスの時間の質を

グッと上げてくれるのかもしれない。


コーチをする上で重要なのは、

その大学のカラーを理解することだと思っている。


その大学のカラーは何か。

強みは何か。

文化は何か。


まずそこを理解しにいく。



大学選びは、誰しも何かしらの背景があって

意思決定しているはずだ。


強い拘りがあって選ぶ人もいれば、

何となくで選ぶ人もいる。


そして、その「何となく」でさえも、

私は重要な背景だと思っている。



なぜ、MARCHの中でも明治なのか。


なぜ、成蹊なのか、上智なのか。


なぜ、武蔵なのか、獨協なのか。


なぜ、日大なのか、東洋なのか、駒澤なのか。


チームカラーが分かってくると、

何が強みで、何が弱いのかも見えてくる。


弱みには徹底的に向き合って、

強みは徹底的に飛躍させる。


技術だけじゃなく、

選手が夢中になれるための支援をする。



そこに拘り続けるのが、私なりのコーチのやり方だ。




ここで、今年の日体はどうだろうか。


Visionには

「果てしなき可能性をものにし、ラクロス界にムーブメントを」

を掲げている。


そして、掲げているだけで終わっていない。


地域のゴミ拾い。

お祭りの手伝い。

小学校でのラクロス体験。

集客、試合会場への拘り。

細かい組織運営の方法。


書ききれないくらい、

Visionを体現するために考えて、

行動しているチームだと思う。



そんなチームが日本一になったら、

ラクロスに関心が向く人が

1人でも多く現れるかもしれない。


ラクロスを好きになる人が出てくるかもしれない。



だからこそ、


日体が日本一になることには意味がある。



他大学とは違う、と言いたいわけじゃない。

日体が凄いんだ、と言いたいわけでもない。


他大学にもVisionはあるし、どこも間違っていない。

どこが正しくて、どこが間違っているか、

そんな話ではなくて、


そのVisionを、どれだけ自分の言葉で語れているか。


どれだけ日常の行動に落とし込めているか。



差が生まれるとしたら、そこだけだと思っている。



Visionは、掲げた瞬間に価値が出るものじゃない。



今日の練習を、今日の一本を、

ほんの少しだけ工夫出来た時に、

ようやく意味を持ちはじめる。


ゴミ拾いも、小学校でのラクロス体験も、

それ単体では日本一に直結しない。



でも「なぜ自分たちが勝ちたいのか」を、

全員が自分の言葉で言えるチームは間違いなく強い。



日々辛くても頑張る理由が自分の中にある人は、

気持ちが折れないからだ。



そして、その「なぜ」を、

誰よりも先に言葉にしないといけないのは、

選手ではなく私自身なんだと思っている。


4年前、私は選手として、

入れ替え戦のグラウンドに立っていた。


4年間、日本一に向けて、

ひたむきに積み上げてきたつもりだった。


それなのに、辿り着いた先が

下部リーグとの入れ替え戦で、

しかもその4年間にどんな意味があったのかを、

最後まで自分の言葉にできないまま引退した。



あの日からずっと、私はその後悔を持ち歩いている。

同期よごめんなさい。



目標を掲げることと、

その理由を自分の内側に持っていることは、

まったく別のものだ。



約3年間、コーチを経験して、

ようやくそれが分かった気がする。



当然、時間は巻き戻せないし、


あの4年をやり直すこともできない。



ただ、コーチという立場になった今なら、


目の前の選手たちが

4年間を使い切った時に見る景色を、


彼らと一緒に変えにいくことはできる。



冒頭の「成長の時間軸を早める」という言葉の

重要性を、私はあの入れ替え戦で理解できた。


学生に残された時間は、

本人たちが思っているよりずっと短い。


この春も、この夏も、最後の秋も、

終わってしまえば二度と戻ってこない。


それを一番知っているのは、

一度その4年を使い切ってしまった私の方だ。


だからこそ、今年なんだと思う。


「果てしなき可能性をものにし、ラクロス界にムーブメントを」



このVisionは、日本一に拘るからこそ、

価値が増す気もしている。



これまでの行動が、

日本一という結果と結びついた時に、


大きなムーブメントになる気がしてる。


日体FOを強くすることで、

日体を日本一にする。


4年前の自分が見られなかった景色を、

今度はコーチとして、彼らと一緒に見にいく。



最後に日体FOer達へ


はっきり言うと君たちに

コーチは不必要なのではないか?と思う時もある。


前提として、圧倒的に上手くなりたいという

強い思いがあり、その為に毎日頑張り続けていて、

自分の中での100%の努力をしている選手が、

正しく道を示すため、さらに飛躍させるために、

コーチが必要だと思ってる。


君たちはまだ頑張れる。

もっと毎日突き詰めれるし、

自分たちで工夫して、周りにFBを求めることもできる。


単純に数をやるんじゃなくて

間違ってでも良いから自分で思考して

自分で行動して、もっとコーチに求めて欲しい


君たちが思ってる以上の努力をして、

最後はFoerが勝因になって欲しい


挫けずに一緒に頑張ろう!

楽しみにしております。



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